γ-GTPを下げるには?お酒との関係と、休肝日・減酒で数値が動く目安

γ-GTPを下げるには、まず数値が上がった原因を知ることが出発点です。原因がお酒なら、飲む量(純アルコール量)を減らし、1週間のうちに飲まない日をつくることが基本とされています。ただしγ-GTPは脂肪肝や薬、胆道の病気でも上がるため、高い値が出たら自己判断せず医師に相談してください。

要点

  • γ-GTPは肝臓の解毒に関わる酵素で、健康診断での正常値は50U/l以下とされています。
  • 上がる原因はお酒だけではありません。肥満による脂肪肝、ある種の薬、胆汁の流れが滞る病気でも上がります。
  • お酒が原因なら、純アルコール量を減らすことと、飲まない日をつくることが基本です。
  • 「何週間で下がる」という一律の目安は、公的な資料には示されていません。再検査の時期は医師に確認しましょう。

γ-GTPとは?基準値の目安

γ-GTP(γ-GT)は胆管に分布する酵素の一種で、肝臓の解毒作用に関わっています。血液中のγ-GTのほとんどは肝臓に由来するとされ、健康診断での正常値は50U/l以下とされています[1]。

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状が出たときには重くなっている可能性もあります。そのため、お酒を習慣的に飲む人は、症状がなくても定期的に血液検査を受けることがすすめられています[2]。

γ-GTPが高い原因(お酒以外も)

γ-GTPが上がる主な原因として、次のものが挙げられています[1][3]。

  • お酒の飲みすぎによる肝臓の障害(アルコール性肝障害)
  • 脂肪肝。多量の飲酒だけでなく、生活習慣を背景にした肥満による脂肪肝(非アルコール性)もあります
  • ある種の薬による肝臓の障害(薬剤性肝障害)
  • 胆汁の流れが滞る病気、肝炎、肝硬変など

お酒をほとんど飲まないのにγ-GTPが高い場合は、お酒以外の原因を考える必要があります。原因を調べられるのは医師です。この記事が扱うのは、原因がお酒にある場合の「量の減らし方」だけです。

お酒が原因のときにγ-GTPを下げるには

e-ヘルスネットでは、γ-GTPが高い人はお酒の飲みすぎが疑われるとしたうえで、1日あたり日本酒1合、ビール中びん1本程度までに控えることが大切とされています[2]。厚生労働省のガイドラインは、次のような飲み方を挙げています[4]。

  • 飲んだ量を、杯数ではなく純アルコール量(g)で把握する
  • あらかじめ飲む量を決めてから飲む
  • 1週間のうちに、飲酒をしない日を設ける
  • 飲む前や飲みながら食事をとり、合間に水や炭酸水を飲む

同じガイドラインでは、1日あたりの純アルコールが男性40g以上、女性20g以上を「生活習慣病のリスクを高める量」としています。これは「ここまでなら安全」という量ではない、とも書かれています[4]。計算のしかたは「お酒を減らす方法」の表にまとめました。

健診までの記録の画面。次の健康診断まであと42日、1日平均の純アルコールが52gから21gに、週の休肝日が0日から2.3日に変わったことを表示している。
健診日を入れると「健診まで あと何日」と、始めてからの1日平均の純アルコール・週の休肝日の変化が出ます。(画面は表示例です)

γ-GTPを下げる禁酒期間はどのくらい?

厚生労働省のガイドラインやe-ヘルスネットを確認した範囲では、γ-GTPが何週間で下がるという一律の数字は示されていませんでした。下がり方は原因や飲んできた量、体質によって違うためです。e-ヘルスネットでは、お酒が原因の脂肪肝は、飲酒をやめれば短期間で改善するのが特徴とされています[2]。

期間を自分で決めるより、医師に再検査の時期を聞き、それまでの飲酒量を記録しておくほうが確実です。記録があれば、次の結果を医師と一緒に見るときの材料になります。医師から減酒や断酒をすすめられても難しい場合は、アルコール問題の専門医に早めにかかることもすすめられています[2]。

γ-GTPを下げる飲み物・食べ物はある?

特定の飲み物や食べ物、サプリメントでγ-GTPが下がると示す公的な情報は、この記事を書くにあたって確認できませんでした。そのため、この記事では何もおすすめしません。原因がお酒なら、お酒の量を減らすことがいちばん直接的です。脂肪肝などで食事の見直しが必要かどうかは、医師や管理栄養士に相談してください。

休肝ロックでの数え方

休肝ロックは、開発者の私が自分の飲み方を管理するために作ったiPhoneアプリです。お酒は「ドリンク」(純アルコール10g=1ドリンク)で数え、ビール500mlなら1タップで2.0ドリンクと記録されます。1晩の予算を超えた夜と、決めておいた休肝日には、えらんだ出前・通販・動画アプリがスクリーンタイムで朝5時までロックされます。

カレンダーには休肝日と1日平均の純アルコール量が残るので、健診までの数週間に「どれだけ減らせたか」を数字で振り返れます。数値そのものを下げると約束するアプリではありません。

記録の画面。10月のカレンダーで休肝日が緑、予算内の日が薄いオレンジで表示され、今月の休肝日7日、1日平均の純アルコール21gと表示されている。
カレンダーの画面。緑が休肝日、薄いオレンジが予算内で飲んだ日です。(画面は表示例です)

よくある質問

γ-GTPが100を超えたら、お酒をやめれば大丈夫ですか?

お酒以外の原因もあるため、まず医師の診察を受けてください。原因がお酒かどうか、どこまで減らすべきかは、医師が他の検査とあわせて判断します。

お酒を飲まない女性でもγ-GTPは高くなりますか?

なります。肥満による脂肪肝、薬、胆道の病気などでも上がるとされています[1][3]。飲まないのに高い場合は、医師に相談してください。

休肝日をつくれば、ほかの日は多めに飲んでもいいですか?

おすすめできません。休肝日の反動で飲む日の量が増えることもあるとされ、大事なのは1週間の合計量です。くわしくは「休肝日の効果はいつから?」に書きました。

この記事は医療行為の代わりにはなりません。γ-GTPが基準より高い、再検査や精密検査をすすめられた、お酒を減らそうとしても減らせない、という場合は医師に相談してください。

参考にした資料

  1. γ-GT(e-ヘルスネット、厚生労働省)
  2. アルコールと肝臓病(e-ヘルスネット、厚生労働省)
  3. 脂肪肝(e-ヘルスネット、厚生労働省)
  4. 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(厚生労働省、2024年2月)